手術後のわたしが健康のために続けている散歩習慣

おだやかな静かな暮らし

ブログを書けるようになるまでには、ずいぶん長い時間がかかりました。
若い頃、大きな事故にあい、半年間の入院とリハビリ生活を送りました。その後も身体は以前のようには戻らず、それでも元の自分と同じように働き続けていたら、今度は人生の2人に1人がなると言われる大病を経験しました。

さすがにもう健康な身体ではいられないことを認め、動けることに感謝しながら、ゆっくりと生活を整える時間を過ごしました。
そんな長い家の中での暮らしの中で、「少し外を歩いてみようかな」という気持ちが芽生えたのです。

最初は数分、家のまわりを一周するだけ。それでも外の空気を吸うたびに、何かがふっと軽くなる感覚がありました。
この小さな一歩が、今では私の健康づくりと気持ちを支える大切な散歩習慣になっています。


手術後の身体と心の変化

退院できたときは、本当にうれしかったです。入院中は規則的な生活が続いていたので、好きなだけ眠れること、自由に過ごせることが何よりでした。
ただ、術後の身体はとても弱っていて、今まで普通に食べられていたものでも体調を崩してしまい、好きな食事を楽しめない時期が続きました。
それでも、長い治療と通院を「生きるため」に頑張っていたように思います。


散歩を始めたきっかけ

白い帽子をかぶった女性が草花の咲く夏の野原を歩いている後ろ姿。奥には森と青い空が広がっている。
夏の野原を一歩ずつ――自然の光に包まれて歩く時間。

医師や周囲からの勧め

医師からは「どんな運動でもいいからした方がいい」と勧められました。
私はもともと運動神経がよくなく、読書ばかりの生活だったので、運動を習慣にしたことはありませんでした。

自分の中で「歩こう」と決めた瞬間

筋肉の多くは下半身にあると知り、「それなら散歩が良いかもしれない」と思ったのがきっかけです。

最初の頃の短い距離・回数

長く寝たきりだったため、一反木綿のように薄く痩せた身体で、最初はほんの少し歩くだけでした。
それでも歩けること自体がありがたく、心がじんわり温かくなる瞬間でした。


歩くことで感じた小さな変化

呼吸や姿勢の安定

距離を少しずつ伸ばしていくうちに、寝つきが良くなり、食欲がわくようになりました。

季節や景色に目が向くようになった

田舎暮らしなので、季節の移り変わりや自然の色彩の変化を楽しめるのも幸せの一つです。

気持ちが軽くなる瞬間

歩いていると、昆虫や犬・猫と出会えることもあります。里山ではキツネや野うさぎを見たこともありますが、逆にマムシのような少し怖い出会いもありました。
こうした変化が、日々の健康づくりに確実につながっていると感じます。


ピンクの花が咲く小道を白いワンピース姿の女性が歩く後ろ姿。木漏れ日と青空が広がる春夏の自然の風景
花の道を一歩ずつ――散歩は心と身体を支える習慣に。

続けるための工夫

  • 天気や体調に合わせた距離や時間
    冬の強風や大雨の日は無理をせず休みます。その代わり、家の中でスクワットやエア縄跳びをして運動習慣を途切れさせないようにしています。
  • 靴や服装の準備
    水やハンカチを入れたリュックを持ち、真夏は日没後に小さなライトを持って歩きます。
  • お休みの基準
    高熱や体調不良のときは迷わず休みます。治ったらまた歩けばいい――続けていると、それが自然になります。

散歩がくれたもの

体力の回復だけでなく、心の安定をもたらしてくれました。
季節ごとに表情を変える田んぼや草花を見ると、それだけで幸せを感じます。

また、環境によって体の動きが変わることも実感しました。爽やかな日は軽やかに歩け、湿度が高い真夏の日は一歩が重くなる。そうした違いも、自分のペースを知るきっかけになっています。
今は1日3〜4キロ歩くのが目安。この散歩習慣が、心身の健康づくりに欠かせない存在になりました。


まとめ

白いノースリーブに緑のスカートを着た女性が、小道を歩きながら草花や木々に囲まれた夏の風景を眺めている後ろ姿。
緑の小道を歩く――日常の中にある穏やかな時間。

「歩く」というシンプルな習慣は、身体と心の両方を支えてくれます。
無理のない一歩から、自分のペースで始める健康づくりを試してみませんか。