阿武隈急行に揺られて 竹久夢二展を見に行った日

竹久夢二展に阿武隈急行を利用してでかけたアイキャッチ 美術館の記録
竹久夢二展に阿武隈急を利用してでかけました

11月のまだ暖かい日、阿武隈急行に乗って福島県立美術館の「竹久夢二展」を見に行きました。
丸森駅から、ラッピング列車に揺られて福島方面へ。車窓から流れる田んぼや山の色を眺めていると、日常の音が少しずつ遠のいていきます。

いつもの暮らしの延長にある、小さな列車旅。
写真は多くありませんが、阿武隈急行や飯坂線のホーム、美術館、静かな記録として残しておきたいと思います。読んでくださる方にも、少しだけ旅気分が伝わればうれしいです。


阿武隈急行に乗って、丸森駅から福島へ

丸森駅の入り口の写真
丸森駅の入り口

私は運転がそんなに得意ではなく(事故の影響があって長いトンネル、狭い橋が運転できない)、バスもちょっと苦手です、なので運転できる丸森駅まで行って福島市に行くというルートをいつも選んでいます。
レンガ造りの駅舎の前に立つと、華やかさはないけれど、地方の駅ならではの落ち着いた空気が流れています。静かでおだやかで使いやすい駅です。
車も無料で、余裕をもって駅横の駐車場に停める事ができるところが有難いです。

駅の中にあったポケモンの顔出しパネル。
駅の中にあったポケモンの顔出しパネル、可愛い。

昔は駅の中に売店もあったのですが利用者が少なくなったからでしょうか、いつの間にかなくなっていました。

阿武隈急行のお得な切符と竹久夢二展のチケット

普通に丸森ー福島を往復すると1620円、飯坂電車で福島ー美術館前を往復すると360円で合計1980円かかります。なので今回は飯坂温泉日帰り切符を1500円で利用させてもらいました。飯坂温泉入浴券までついて乗り放題は本当にありがたいです。阿武隈急行はお得な切符も多く、9がつく日は900円で乗り放題というありがたい切符もあります。

丸森駅のホームの写真
丸森駅のホーム

ホームにでると線路の向こうまで陽が差し込んでいて、レールがまっすぐ遠くへ続いています。この線路1本の風景が美しくてとても好きです。
待っているあいだの静けさ、列車が来る前だけの特別な時間のように感じます。


ラッピング列車と車窓の景色

福島行きの電車内の写真
電車内もポケモン、ラプラスがいました

この日私が乗った電車は、ポケモンのラッピングがされた車両でした。
カラフルな側面を見ると、子どもたちが喜びそうだなと思いながら乗り込みます。車内の一部にもイラストが描かれていて静かなローカル線に、少しだけ遊び心が足されていました。

窓際の席に座って、お茶のペットボトルを置き、外の景色をぼんやり眺めます。
田んぼ、山の稜線、小さな集落。派手な風景ではないけれど、「ああ、東北の11月ってこういう色だな」と思い出すような風景が続きます。優しい自然の風景は見慣れていていつも癒されます。

電車に乗って見える丸森駅のホームの写真
丸森駅を出発しました。

飯坂線に乗り換えて、福島県立美術館へ

阿武隈急行線と飯坂線のホームの写真
阿武隈急行と飯坂線のホーム

福島駅に着いたら、今度は飯坂線に乗り換えます。
ホームの案内板には、阿武隈急行や飯坂線、行き先の名前がわかりやすく書いてあります。

飯坂線を降りてからは、福島県立美術館の方へ歩いていきます。歩いてすぐなのがとても嬉しい。
遠くに山が見える広い空間の先に、美術館の建物がどんと構えていました。晴れた日の青い空と、建物の落ち着いた色合いがよく合っていて、入口に向かうだけで少し背筋が伸びます。

福島県立美術館と福島県立図書館の写真
左に行くと福島県立美術館、右は福島県立図書館です
竹久夢二展の看板

外には「竹久夢二展」の大きな看板が出ていて、その前を通ると、いよいよ夢二の世界に入っていくのだという気持ちになりました。


竹久夢二展で感じたこと、持ち帰った余韻

入口竹久夢二ポスター

館内に入ると、まず目に入るのが大きな展覧会ポスター。
そこに描かれた女性の視線や着物の柄を見ているだけで、夢二の世界の雰囲気が伝わってきます。展示室の中では、柔らかい線や、少し物憂げな表情、どこか遠くを見ているようなまなざしが続いていました。
夢二の絵は、昔の浮世絵のような静けさを残しながら、どこか現代のイラストにもつながる“モダンさ”を持っていて、一目で竹久夢二とわかる存在感がやっぱり素晴らしかったです。線の引き方や色の置き方が、今見ても新しくて、おしゃれだと思いました。

会場を一周してから、図録やポストカードなどが並ぶコーナーを眺めました。
小さな紙片の中にも、夢二らしい色と模様がぎゅっと詰まっています。全部を連れて帰ることはできないので、今回は絵はがきを自分の訪れた記念にと買って帰りました。
帰りの電車時間を調節するため、隣の県立図書館にも立ち寄りました。

竹久夢二の絵はがき

家に帰ってからチケットや絵はがきを並べると、福島までの道のりや、あのときの秋の空がふわっとよみがえります。
大きな出来事ではないけれど、「あのおだやかな天気のいい日、竹久夢二展を見に行ってよかった」と、静かに思える一日でした。