
道の駅でハックルベリーを見つけたんだけど、「生で食べないでください」って書いてあってびっくりしたよ。ブルーベリーみたいなのにね。

うん、見た目はそっくりだけど、ハックルベリーはナス科の果実。
ソラニンという成分があるから、加熱して食べるのが基本なんだ。
ハックルベリーはどんな果実?
ハックルベリーは秋に収穫される黒紫色の実。
ブルーベリーと間違われがちですが、まったく別の植物で、生では食べられません。
ナス科のため未熟な実にはソラニン様の物質が残り、
生食すると渋みや胃の不快感を起こすことがあります。
ソラニンはジャガイモなどにも含まれる天然の成分で、未熟な実ほど多く残ります。
加熱によってこの成分が分解されるため、ジャムやソースにすれば安全です。
食べた後に渋みを感じた場合は、加熱が足りないこともあるので注意しましょう。

あの色の変化、理科の授業みたいだね。酸で変化するアントシアニンの力だよ。
栄養と特徴
ハックルベリーにはアントシアニンやβカロテン、ビタミンCが含まれ、
目の健康や抗酸化作用が期待できます。
研究によって数値は異なりますが、
「ブルーベリーよりアントシアニンが多いとも言われています」。
断定はできませんが、色の濃さを見るだけでもその豊富さが伝わります。

ブルーベリーは初夏にそのまま味わえる手軽さが魅力です。
摘みたてを口に含むと、さわやかな甘酸っぱさが広がります。
ブルーベリーが旬のうちは、直売所や道の駅で、毎年いろいろな種類を少しずつ楽しんでいます。
一方、ハックルベリーは秋に実りを迎える“煮る時間を楽しむ果実”。
ブルーベリーのように生で食べて「美味しい!」と感じる手軽さや、はっきりした酸味はありませんが、ジャムにしてヨーグルトに添えると、濃い紫が美しく、秋らしい味わいを楽しめます。

見た目の鮮やかさは天然とは思えないくらい。光に透かすとガラス越しに宝石みたいな紫。
ハックルベリージャムの作り方

材料(作りやすい分量)
- ハックルベリー:300g
- 砂糖:90g(実の3割ほど・控えめでもOK)
- レモン汁:小さじ1
作り方

- ハックルベリーを軽く洗い、水気を切る
- 鍋に果実と砂糖を入れて弱火で煮る
※果汁が出るまでの間、焦げそうな場合は大さじ1〜2の水を加えてください。 - 果汁が出てきたらアクを取りながら10〜15分ほど煮詰める
- とろみがついたらレモン汁を加えてひと混ぜして火を止める
- 熱いうちに煮沸した瓶に詰め、冷蔵庫で保存
※砂糖を少なめにした場合は早めに食べきりましょう。
甘さ控えめの方が果実本来の香りが引き立ちますが、保存期間は短くなります。


私は砂糖少な目に作って早めに食べきります。
味と楽しみ方

ブルーベリーのような甘酸っぱさはなく、
ハックルベリーはどちらかというと「控えめで落ち着いた味」。
レモンの酸味を足すと、ほんのり上品な香りに変わります。
ヨーグルトやトースト、チーズにも合うので、
朝食の小さな一匙として使うとちょうどいいと思います。

ヨーグルトに添えて食べるのが1番おいしいと感じました。
まとめ
- ハックルベリーはナス科で生食不可、加熱すれば安全でおいしくなる
- アントシアニン・βカロテンが豊富で、抗酸化作用が期待できる
- 砂糖3割+レモン汁少量が基本。甘さ控えめなら早めに食べきる
自然の不思議を感じる紫色のジャム。
旬の果実を煮る時間は、季節のうつろいとともに、台所にやさしい香りが広がります。

